はじめに

こんにちは!リクロスの木藤です。
今回は、「即決がない」「相手の本音が掴みにくい」自治体との商談において、温度感をどう見極めるかについて書いていきます。
民間営業と違い、自治体営業では「その場での判断」や「Yes/No」が出づらいのが現実。
そんな中でも、次のアクションをどう設計するかは、営業担当者にとって非常に重要な仕事です。
そこで本記事では、現場で役立つ温度感を知るための5つのポイントを具体的に解説していきます。
それでは見ていきましょう!
なぜ温度感を知るのが難しいか
自治体営業では、以下の2つの特性により温度感の把握が難しくなっています。
① 即決がない
自治体は、民間企業と異なり、すぐに導入判断を下すことができません。
稟議・調整・議会承認などを経るため、その場で「導入します!」という返答はまずありません。
② 掴めない(本音が見えにくい)
担当者個人として非常に前向きであっても、課内(係長や課長補佐、課長)や部局長、財政課、首長などの承認ハードルがあるので、下手に事業者に期待を持たせるアクションは取りにくいです。
自治体職員から頻繁に聞くであろう「予算がなくて…」「財政が厳しくて…」という発言は、期待を下げる意味合いでも使われます。
もちろん、私も市役所職員の頃によく言っていました。これは本当に予算がない場合もありますが、「あまり深入りしないでね」「ハードルが高いよ」といった防御トークとしても非常に便利なんですよね…。
自治体ビジネスに限らずですが、商談相手の立場上、こちらが期待してしまうようなリアクションを取るケースも多いです。多くの人はただの相槌くらいの温度感で「こういったサービスがあると良いですよね。」「これは利用者目線でも便利ですね。」といった発言をしたことがあるでしょう。
即決できない&掴めない自治体営業においては、事実・行動ベースで温度感を見極める視点が必要になります。
温度感を知るポイント5選
それでは、具体的に温度感を知るポイントです。
タイミング・直近の動き
一例として、以下を押さえることでタイミングを把握できます。
- 国や都道府県の動向(ニュースやネット検索、ヒアリングなどで把握)
- 上層部の意向(政治家の発信内容や現場へのヒアリングなどで把握)
- 更新(7年に1回のHPリニューアルや、5年に1回のシステム更新など、担当者からのヒアリングなどで把握)
また、タイミングと合わせて直近の動きも聞き出せると良いでしょう。
- 他社とも打ち合わせを重ねている
- 他自治体へ視察へ行った
- まさに前年度に予算要求し、今年度予算がついた
など、繰り返しですが事実・行動ベースで把握するのが重要です。
次回商談セット&上司や他部署の同席
商談の終盤や商談後に次回商談をセットしつつ、上司や他部署のメンバーが同席するようであれば、温度感は高いと判断してよいでしょう。
商談の流れを踏まえ、企業側から打診してもOKです。
見積依頼
見積依頼は分かりやすい例でしょう。
予算要求するには必ず根拠が必要なので、根拠として見積依頼されたら温度感が高いと判断して良いです。
ただし、企業側から見積提出を打診するのは控えましょう。自治体側は特段断る理由はないので、温度感が低くても「あ、では送ってください」と言われてしまう可能性があります。
自治体側から見積依頼される、というのが事実・行動ベースでの温度感把握手法です。
入札参加資格申請(事業者登録)依頼
こちらも見積依頼と同様、分かりやすい例です。
また、企業側から打診すると、温度感が低くても同じように「あ、では念のため申請してください」と言われる恐れがあるので、打診はしなくても構いません。
ただし、入札参加資格(事業者登録)漏れだけはないように気を付けてください。
デモ依頼
見積依頼・入札参加資格申請(事業者登録)依頼と異なり、デモは企業側から打診して大丈夫です。
興味がない中でデモをやるのは自治体職員にとっても負担なので、Yes/Noがはっきりするからです。
最後に
自治体との商談にて温度感を知るポイントについて書いてきました。
自治体営業に限らず、営業シーンにおいて「発言を真に受けず、事実・行動ベースで温度感を探る」のは非常に大事です。
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